tipToe.@渋谷CLUB QUATTROのこと

ふと思い立って行くことにしました。というのは、先日も話をした彼女たちのアルバム「daydream」が本当にいいアルバムだったことと、先日のヌュアンスのO-EAST公演が途轍もなく素晴らしかったのですが、あれを作ったフジサキPと一番つるんでいるのは、むやみやたらと企画ライブで一緒になっているtipToe.の本間Pであり、だったらその影響だか何かで、こっちも何かエゲツないことになってやしないかと思ったから。

結論としては、エゲツないとまでは行きませんでしたが、大変に素晴らしいライブでした。
アルバム「daydream」の1曲目「The Curtain Rises」からスタート。そこからは、1stやシングルや2ndの前半の楽曲を交えながら進み、インタールードを挟んで「茜」「アフターグロウ」。さあ、来たぞ。「daydream」後半「夜の部」に入る直前の2曲。
果たして改めてインタールードを挟んでポエトリーリーディング「はやく夜が明けておはよう。が言いたい。」が始まり、アルバム通りに「blue moon.」「砂糖の夜に」そして「ナイトウォーク」。やっぱりここの「夜の部」は解体できないのだな。やっぱりこの流れが大好きだ。
当然次はアルバムの曲順通り「星降る夜、君とダンスを」来るぞ、と思ったら、来ない。代わりに彼女たち史上最もハードなイントロと共に新曲。歌詞から「夜」という単語は聞き取れたので、恐らく世界観は地続きだ。そして新曲が終わってMC。ここで「夜の部」終了。
そこからはもうアげっぱなしで進みもう「エモい」としか言えない状態に。そして本編最後に「星降る夜、君とダンスを」。なるほど。全体としてアルバム「daydream」の大きな流れを、既存の他の曲、新曲も組み込みながら拡大して解釈したライブ、と認識しました。

初めて観た時、彼女たちを「『放課後に教室で静かに本を読んでいる女の子』のアイドル化」と評したのですが、間違ってはいないと思うのだけど、もうそれだけの女の子でないこともわかった。僕らがあの時教室で見ていた女の子は、教室でのそれが全てではなく、家に帰ったら生活をしているし、生活をしながら楽しかったり悲しかったりいろんな思いを抱えている。
担当カラーがあったり、自己紹介の決まった口上があったりするような特別なピカピカした「アイドル」ではなく、もう少し自分たちの「普段」に近いアイドル感。それはもしかしたらものすごく「正解」なのかもしれないと思います。

次のワンマンは10月、渋谷VEATSでバンドセット。行きます。バンドセットが観たいのと、新しくオープンするライブハウスVEATSに行きたいから。