洋楽ミュージシャンのカナ表記問題のこと

昔からある「洋楽のミュージシャンの名義や曲名の日本での表記カタカナ」問題。
ROUGH TRADEから1986年に1stアルバムをリリースしたThe Woodentops、1stでのカナ名義は「ウッデントップス」だったのに2ndでは「ウドゥントップス」。2ndの方が現地の発音に近いからということですが、そういう方針を「正」だとすると「OASIS=オアシス」問題が発生し、同時期の「RADIOHEAD=レディオヘッド」とどっちが正解なんだという話になりますし、ミュージック・マガジンのようにレーベル側が付けたカナ名をおよそ無視して「ピーター・ゲイブリエル」と頑なに表記するとこもあったりとか。

それでも当時は「何だよこの表記」とか思いつつ、レコードやCDからカセットにダブる時カセットレーベルに曲名を英語で書き、タイトルも英語でレタリングを頑張れば済んでいた問題だったのが。

現在非常に厄介なのが、サブスクサービスでのミュージシャンと楽曲の表記のカナなのか英語なのかどっちなんだ問題。
要するに邦洋の差だけでなく、洋楽のミュージシャンの中で表記がカナだったり英語だったり入り乱れているわけで。
レコード・CD時代から邦楽ミュージシャンの英語表記は普通に英語表記なわけで、それだけでも十分に理不尽なのが、洋楽ミュージシャンの表記がそんな入り乱れているせいで、もう正直わけがわからない。

私はApple Musicですが、それでグローバルチャートを見てみるとこんな感じ。

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曲名までカナ表記なのは「ドレイク」だけなのですが、ミュージシャン名義はややカナ優勢。
この並び見ていて何となくの仮説なのですが、「日本ではメジャーレーベルが権利を持っている」人達についてはおよそカナ表記になっているのではないかと。
カリードはColumbia=ソニー、ビリー・アイリッシュはInterscope=ユニヴァーサル、一方Marshmelloは全部自身のレーベルからのリリースで日本のレーベルがリリースの権利を持っていないため英語表記。
でもKardi Bはワーナーから日本盤CDもリリースされているけど英語表記のままだし、やっぱりよくわからない。
それでも、とりあえず「カナ表記」になっているものについては、レコード時代からの日本のレコード会社の風習がダラダラ残っているためであろう、ということは想像できます。

もう洋楽邦楽入り乱れる世の中なのだから、その風習何とかしろよ、と思うのですが、サブスクへの移行のモタモタさ加減や前に言った「日本のCDアルバム11曲入り多すぎ」問題も含めて、日本のレコード会社は面白いくらい保守的なので、もう如何ともし難いのでしょう。

でも、英語表記をどうしてもカナに開きたいのなら、邦楽ミュージシャンも全部カナ表記に揃えるべき。それでこそ平等。「アイコ」「ダオコ」「ワニマ」「キング・ヌー」「エメ」「オフィシャル髭男ディズム」「ワン・オク・ロック」「[アレキサンドロス]」。地獄だな。