Mr.Children「重力と呼吸」のこと

Mr.Children / 重力と呼吸 (Album)

正味、感想書こうにもなかなか言葉が出てこない。
完成度高すぎて感情の入る隙が無いというか、何かそそり立つ音の壁を見上げて口開けて「うわー」って言ってるような状況。もう少し聴き込んだら何か出てくるだろうか。
これだけ緻密に、かつレンジ感のある音にしてもそれでも基本は「うた」である、ということのすごさは以前から認識はしているのですが、それがもう何か極まってる。
以前、「I LOVE YOU」の時だったかの音を「鉄壁の中庸」と表現したことがあるのですが、もう更に進んで「普通を極めすぎるとこんな異常なことになる」みたいな感じ。

で、前作のリリース形態がおよそパッケージの概念を半ば逸脱していて、ちょうどそのあたりから彼らも完全にメインビジネスがCD販売から興行に移ったような感じになったこともあり、遂に彼らもCDの未来を見限りつつあるのだなあという感想を持ったのですが、今作10曲収録で何となくA面B面感もあるとてつもなくパッケージ向きな構成、サブスク解禁直後のニューアルバムでこれっていうのは、また何かのメッセージではないかという気もしたりしなかったり。
ただ、サブスク解禁したって言って新譜はまだそこには出さないっていうのは、覚悟が足りないと思った。