最近のアイドルグループの解散のこと(1)

Negiccoは楽しく伸びる企業、5年ぶりの聖地まつり湯で15周年大宴会

PerfumeやBABYMETALは世からの捉えられ方が「アイドル」から「アイコン」化することでネクストレベル化したという持論ですが、パフュオタの中にはメンバーが結婚を発表したら絶望する方がまだちょいちょいいそうな一方、「アイドル」のまま15年間かけて少しずつ歩んで来たNegiccoのメンバーが結婚を発表したら、ネギオタ全員心から祝福しそうな空気に満ち溢れているのは、Negiccoの特異性と考えてよいのでしょうか。外から見ててもNegicco周りのコミュニティは本当に、住民全員が幸せな国のように見えるのです。

そんな15年続くところもある一方、比較的メジャーな事務所に所属していたアイドルグループが2018年次々に解散するという状況もありまして。

02/24 アイドルネッサンス(SMA)
03/24 La PomPon(Being)
03/31 GEM(エイベックス)
07/31 Cheeky Parade(エイベックス)
09/22 PASSPO☆(プラチナム)
09/24 ベイビーレイズJAPAN(レプロ)

ただでさえアイドル界隈への新規ファンの流入が昔ほどでない今、その新規の相当を坂道系に吸収され、残りもWACKががっつり持っていっている中、新しいグループならまだともかく、もう4-5年以上活動しているグループにこれ以降リスクのある大きな投資をせずに大量の新規が付くかといえば大変に難しく、そもそも大きな投資をするだけの予算組が難しい。

インディーズ的に少人数で取り回しているグループであれば、メンバーとスタッフ数人分の食い扶持が稼げれば回していけるわけですが、メジャーな事務所の場合、その活動は企業の業務になるわけですし、関わる人間もどうしても多くなる分コストもそれなりにかかります。なので何年か転がしてもビジネスとして成立できる見通しが立たないのであればそれは閉めるというのは当然。
にしても、その決断が各事務所このタイミングで一気に来たというのは、今のアイドル界隈では非常に象徴的ではあります。正味既存の芸能事務所のビジネスとしては成り立たないところまで来てしまったのかな、と。

ベイビーレイズJAPANの場合、周囲に虎ガーがいるのでこの発表以前からいろいろ話は聞いていたのですが、あれだけ売りにしていたはずのライブで、単独ライブが半年空いた時点でもう虎ガーとして解散することに対して腹は決まっていて、むしろ5月6日の日比谷野音での半年ぶりの単独ライブで解散発表されるものと思っていて肩透かしくらっていたり。

レプロの場合、ベビレよりも先に活動している9nineについては今のところ活動継続っぽく。メンバーの意志が固く、運営も相当に人数を絞り込んだチームにしたのか。正味そこはよくわからない。

ただ、そういうことを考えていくと、今後テレビ等が主導もしくはタイアップで活動できるレベルの一部を除いた、メディアを持てないレベルのアイドルグループは「いかに小さく産んであまり大規模にせずに転がし続けられるか」というあたりがビジネスとしての落としどころになるというところであり、そうなるともう誰も紅白も武道館もメジャーレーベルすらも目指さないスタイルになっていきます。
というか、そういう形で活動継続してそれなりの規模まで熱心なファンを増やせることを「成功」とみなした場合、最強のロールモデルは、先述のNegiccoということになります。

Negicco界隈は本当に素敵な世界なのですが、全てのアイドルファンがああなることも難しく、結果として現場がタコ壺の地獄のようになるグループもきっと出てくることなるのでしょう。と思ったのですが、よく考えてみたら既におよそ地獄状態のグループもいるね。