マスを使ったプロモーションの限界のこと

K-POPの女子グループ、TWICEの日本デビューアルバムは6月28日にリリースされ、3週めで18.7万枚。正直、思ったより売れている。
そもそもが9人組のうち日本人3人台湾人1名込みという、男子で言えばEXOのような構成でハナから国外活動を前提にした出自ですので、売れてもらわないと困るわけですが。

それでも、彼女たちが最初に日本のメディアに大々的に取り上げられたのは今年2月上旬、「TTポーズが日本の中高生に大流行り、乃木坂メンバーもやってる!」という虎の威を借る形でオリコンやらめざましテレビやらで紹介されたのが始まりですが、そこから半年長期にわたっていろいろ根回しを行ったうえでのこの数字というのは、仕掛けた側にとって満足のいく数字なのかどうかはわかりません。
何せKARAとか少女時代はマスに乗せて大々的に発射した結果、ミリオンとか行ったわけで、日本人まで擁して真剣に長期にわたって取り組んだ結果がこれというのは比較問題として納得いくものではないのかもしれないと、思います。

というか、KARAと少女時代の大ヒット以降、マスメディアを起点としての国民的大ヒットって生まれていないと思うのですよ。
ももクロやゴールデンボンバーは現場の盛り上がりにマスが後から乗った形、ピコ太郎は完全にネット発、要するにマスメディアの発信力はこの5-6年で完全に限界を迎えました、もう今は本気でそれをやってもこのTWICEレベル止まりですよ、とも言えるのではないかと。

だからさ、ロキノン系のバンドがタイアップ取ってきてもらって、でもクライアントの要望の結果バンドの本筋とはずいぶん離れた楽曲をリリースしなければいけねえ、みたいなことがあるんだったら、別にタイアップなんかあってもなくても最早さして変わらないんだから、シカトして己の思うままにぶっ込んでいった方が長期的にはむしろいい結果になるのではないかと思ったり思わなかったり。
というか、メジャーに行くことの最大のメリットがそういうタイアップ取りやすいくらいなんだったら、もうメジャーなんか行くのやめちまえと。メジャーになったら給料出るからバイトしなくていいレベルのバンドになんか、期待したくないですし。