TSUTAYAの新規オープン店舗のこと

飽きもせずTSUTAYAの件。
結局今年はあれだけ閉店したと思っていた昨年を上回り、90店舗以上の閉店が確定していますが、それには及ばないもののある程度の新規開店も行われています。
ざっくり拾った限り以下。

2018/03/21 蔦屋書店 龍ケ崎店(茨城県龍ケ崎市)(販)
2018/04/13 蔦屋書店 延岡エンクロス店(宮崎県延岡市)(販)
2018/04/27 TSUTAYA BOOKSTORE Oh!Me大津テラス店(滋賀県大津市)(レ)
2018/05/18 軽井沢書店(長野県北佐久郡軽井沢町)(レ)
2018/06/09 TSUTAYA 大崎古川店(宮城県大崎市)(販)
2018/07/20 TSUTAYA BOOKSTORE MIRAI NAGASAKI COCOWALK(長崎県長崎市)(販)
2018/09/28 名古屋みなと 蔦屋書店(愛知県名古屋市)(×)
2018/11/01 TSUTAYA 流山おおたかの森駅前店(千葉県流山市)(レ)
2018/11/21 江別 蔦屋書店(北海道江別市)(×)
2018/11/21 TSUTAYA BOOKSTORE APIT東雲店(東京都江東区)(販)
2018/11/21 TSUTAYA BOOKSTORE マークイズ福岡ももち(福岡県福岡市)(販)
2018/11/22 TSUTAYA BOOKSTORE 相鉄ライフ三ツ境(神奈川県横浜市)(×)
2018/11/29 TSUTAYA BOOKSTORE 八王子オーパ(東京都八王子市)(×)
2018/12/06 TSUTAYA BOOKSTORE 岡山駅前(岡山県岡山市)(×)

末尾に(販)が付いてるのはCD/DVD販売併設店、(レ)が付いてるのは少なくともDVDレンタルを併設してる店、(×)は完全なただの「書店」です。
で、上記の屋号を見ると、だいたい「BOOKSTORE」が付いているか「蔦屋書店」で、純粋な「TSUTAYA」名義の店舗は2店舗しかありません。うち大崎古川店はWonderGOOだった店舗をフランチャイジーの判断でTSUTAYAに変更したものであり、本来的な「新店舗」ではありません。
流山おおたかの森駅前店は、バンバン人口が増えてきている地域なので、まだやっていけると判断したものと思われます。

で、他地域でCD/DVDを販売ないしレンタルのある店舗は、当面は行けると踏んだのでしょうが、このBOOKSTOREまたは書店という屋号でのオープンということは、あくまでも書店がメインですよという宣言であり、あかんと判断したらしれっとCD/DVD棚を撤収できる業態ということです。
実際、「CD/DVD、販売もレンタルもどっちもやるよ!」という特に地方郊外のTSUTAYAの標準的な業態は皆無。最早そこまで豪気にはなれません。

フランチャイジーの中で非常に特徴的な動きをしているのは和歌山のスーパーマーケットチェーン、オークワの子会社のO-ENTERTAINMENT
オークワ店内で書籍雑誌を売る店舗の場合は単独で「WAY書店」名義、CD/DVD販売レンタルも行う総合書店形態の店舗はTSUTAYAのFCとして「TSUTAYA WAY」名義で店舗展開しているのですが、最近は郊外型の独立店舗でも改装を行ったうえで「WAY書店 TSUTAYA〇〇店」という名義に変更する事例が増えています。
TSUTAYAのFCは維持していますので、CD/DVD販売レンタルは継続して行っていますが、改装するまでもないと判断した店舗は今年だけで3店舗閉めていますし、要するに「これから」を想定した動きであることは恐らく間違いないと思います。

正味、書籍中心にシフトしたところでこの先どこまで生き続けられるのか、という疑問はあるのですが、まあ確かにCD/DVDよりは遥かに先まで生き続けそうですし、一旦そういう形にして延命を図りながらさらにその先を模索するということでしょうか。

GEOやBOOKOFFよりは遥かに先を見据えている感のあるTSUTAYAというかCCCですが、店舗のほとんどはフランチャイジーですし、その中には現状TSUTAYAでメインの飯を食っているにもかかわらず、その先が見えていないところも結構あったりします。
ある程度この先、そういうパートナー企業をきちんと最低限ケアしながらソフトランディングを目指すのか、あかんと判断した時点でハードランディングを決行するのか。
というか今の時点で既にソフトランディングを目指して進んでいる状態であり、現在タイムリミットまでのカウントダウン中って感じだと考えた方がよさげな気がします。