オリコン誌の変遷のこと

紅白のこまごまを調べたいのですが、実は現在引越の準備中でそれどころじゃないんですよ。
生まれて初めて200枚ほどですが、CD売ってみたりして、意外な盤に高値が付いて面白かったりしていますが、現在のところ一体この部屋のどこにこれだけ荷物があるんだというレベルの段ボールに囲まれています。

で、ベッド下に格納してあったのがオリコンの毎年末に発売されていた年間チャート掲載号。1987年1号があって、1988年のは買い忘れたけどそれ以降1989年1号からは毎年欠かさず買い続け、この3月に休刊になりましたので2016年1号まで29冊。
その間、誌のタイトルも何度か変わっているのですが、表紙が誰かというのも趣深かったので、並べてみます。ついでにその年間チャートに掲載されている前年の年間1位も記載します。

1987:ORICON WEEKLY
 表紙:中森明菜(撮りおろし)
 シングル:石井明美 / CHA-CHA-CHA(53.0万枚)
 アルバム:安全地帯 / 安全地帯4(50.1万枚)

1988:ORICON WEEKLY
 表紙:?
 シングル:瀬川瑛子 / 命くれない(42.3万枚)
 アルバム:マイケル・ジャクソン / BAD(25.0万枚)

1989:ORICON WEEKLY
 表紙:男闘呼組(撮りおろし)
 シングル:光GENJI / パラダイス銀河(87.4万枚)
 アルバム:光GENJI / 光GENJI(91.0万枚)

1990:ORICON WEEKLY
 表紙:工藤静香・小室哲哉・Wink・アルフィー・プリンセスプリンセス(アー写)
 シングル:プリンセス・プリンセス / Diamonds(81.5万枚)
 アルバム:松任谷由実 / Delight Slight Light Kiss(157.6万枚)

1991:ORICON WEEKLY
 表紙:CoCo(撮りおろし)
 シングル:おどるポンポコリン(130.8万枚)
 アルバム:松任谷由実 / LOVE WARS(161.2万枚)

1992:ORICON WEEKLY
 表紙:B'z・小田和正・松任谷由実(アー写)
 シングル:小田和正 / ラブ・ストーリーは突然に(254.2万枚)
 アルバム:松任谷由実 / 天国のドア(197.5万枚)

1993:ORICON WEEKLY
 表紙:米米CLUB・浜田省吾・CHAGE AND ASKA・松任谷由実・B'z(CDジャケット)
 シングル:米米CLUB / 君がいるだけで(276.2万枚)
 アルバム:CHAGE AND ASKA / スーパーベストII(254.3万枚)

1994:ORICON WEEKLY
 表紙:ZARD・CHAGE AND ASKA(アー写)
 シングル:CHAGE AND ASKA / YAH YAH YAH(240.8万枚)
 アルバム:ZARD / 揺れる想い(193.8万枚)

1995:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:瀬戸朝香(撮りおろし)
 シングル:Mr.Children / innocent world(181.3万枚)
 アルバム:Dreams Come True / MAGIC(258.4万枚)

1996:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:小沢健二(撮りおろし)
 シングル:Dreams Come True / LOVE LOVE LOVE(235.2万枚)
 アルバム:Dreams Come True / DELICIOUS(291.0万枚)

1997:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:Puffy(撮りおろし)
 シングル:名もなき詩(230.3万枚)
 アルバム:globe / globe(376.3万枚)

1998:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:TERU(GLAY)& SPEED(撮りおろし)
 シングル:安室奈美恵 / CAN YOU CELEBRATE?(222.3万枚)
 アルバム:GLAY / REVIEW-BEST OF GLAY(333.3万枚)

1999:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:B'z(CDジャケット)
 シングル:GLAY / 誘惑(161.2万枚)
 アルバム:B'z / B'z The Best "Pleasure"(503.5万枚)

2000:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:宇多田ヒカル(アー写)
 シングル:速水けんたろう,茂森あゆみ / だんご3兄弟(291.8万枚)
 アルバム:宇多田ヒカル / First Love(736.6万枚)

2001:"オリコン"ウイーク The Ichiban
 表紙:安室奈美恵(撮りおろし)
 シングル:サザンオールスターズ / TSUNAMI(288.7万枚)
 アルバム:倉木麻衣 / delicious way(345.2万枚)

2002:weekly oricon
 表紙:浜崎あゆみ(撮りおろし)
 シングル:宇多田ヒカル / Can You Keep A Secret(148.5万枚)
 アルバム:宇多田ヒカル / Distance(440.4万枚)

2003:WO weekly oricon
 表紙:KinKi Kids(撮りおろし)
 シングル:浜崎あゆみ / independent(100.0万枚)
 アルバム:宇多田ヒカル / DEEP RIVER(352.7万枚)

2004:WO weekly oricon
 表紙:SMAP(撮りおろし)
 シングル:SMAP / 世界で一つだけの花(210.9万枚)
 アルバム:CHEMISTRY / Second to None(200.2万枚)

2005:oricon style
 表紙:KinKi Kids(撮りおろし)
 シングル:平井堅 / 瞳をとじて(83.4万枚)
 アルバム:宇多田ヒカル / SINGLE COLLECTION VOL.1(249.6万枚)

2006:oricon style
 表紙:EXILE(撮りおろし)
 シングル:修二と彰 / 青春アミーゴ(94.5万枚)
 アルバム:ORANGE RANGE / musiQ(263.1万枚)

2007:oricon style
 表紙:KAT-TUN(撮りおろし)
 シングル:KAT-TUN / Real Face(103.9万枚)
 アルバム:平井堅 / 歌バカ(207.1万枚)

2008:oricon style
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:秋川雅史 / 千の風になって(111.5万枚)
 アルバム:Mr.Children / HOME(118.1万枚)

2009:Weekly オリ☆スタ
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:嵐 / truth(61.8万枚)
 アルバム:EXILE / EXILE LOVE(147.1万枚)

2010:Weekly オリ☆スタ
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:嵐 / Believe(65.7万枚)
 アルバム:嵐 / All the BEST! 1999-2009(143.3万枚)

2011:Weekly オリ☆スタ
 表紙:KARA(撮りおろし)
 シングル:AKB48 / Beginner(95.4万枚)
 アルバム:嵐 / 僕の見ている風景(105.3万枚)

2012:Weekly オリ☆スタ
 表紙:KinKi Kids(撮りおろし)
 シングル:AKB48 / フライングゲット(158.7万枚)
 アルバム:嵐 / Beautiful World(90.8万枚)

2013:Weekly オリ☆スタ
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:AKB48 / 真夏のSounds good!(182.0万枚)
 アルバム:Mr.Children / 2005-2010(117.0万枚)

2014:Weekly オリ☆スタ
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:AKB48 / さよならクロール(195.5万枚)
 アルバム:嵐 / LOVE(79.7万枚)

2015:Weekly オリ☆スタ
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:AKB48 / ラブラドール・レトリバー(178.7万枚)
 アルバム:AKB48 / 次の足跡(104.1万枚)

2016:Weekly オリ☆スタ
 表紙:嵐(撮りおろし)
 シングル:AKB48 / 僕たちは戦わない(178.3万枚)
 アルバム:嵐 / Japonism(98.2万枚)

CDバブル期にけっこう見受けられる、一番売れる年間チャート号なのに撮りおろしではない表紙。一度は瀬戸朝香とか全然音楽と関係ない人まで出てきたり。
つまりCDバブル期っていうのは、所謂「アーティスト」的な人が多く、こういう雑誌の表紙にはホイホイとは出てくれなかったという事情があると思われますが、逆に言えばこの時期にはホイホイ出てくれるアイドル的な人が出てきていない、マスに訴求するにはそういう「アーティストでござい」という形のプロモーションが有効であったとも言えそうです。

ここ数年の年間チャート上位曲について「聴いたことない曲ばっかりじゃないか」という声を多く聞きますが、そりゃあんたゴールデンタイムに歌番組もない、メジャーなアーティストは既にドラマ主題歌からも撤退しているし、そもそもテレビの視聴率が全体的に下がっていて、みんな好き勝手にネットで好きなジャンルだけ聴いているという状況下、マスに訴求するプロモーションなんてもうほとんど誰も行ってないのに、「みんなが知っている曲」なんて生まれることができるはずがないじゃないか、といういつも通りのまとめになりますが、アイドル界隈が比較的活況に見えるのは、相対的なそういう理由もあるわけですね。